近年、自分のスイングスピードを手軽に計測できるようになり、多くの人がその数値を知っています。

繰り返し測定を行うことで、自分のスイングスピードがどの程度なのかが把握できます。そんな時、同世代の選手と比較して速いか遅いかが気になることでしょう。

この度、高校生および大学生の選手を対象としたスイングスピードに関する調査データをまとめ、各世代の平均スピードをお伝えいたします。

【野球】スイングスピードの平均値

高校生の平均スイングスピード:107キロ~120キロ

大学生の平均スイングスピード:122キロ~137キロ

社会人の平均スイングスピード:135キロ~145キロ

一般的な選手のスイングスピードにはある程度の基準がありますが、大学生から社会人の間では変化が少ないことがわかります。

しかし、計測されるスイングスピードは日によってコンディションに影響されるため、最高速度と平均速度の違いが出てくることがあります。

バッティングフォームが調子によって変わるように、スイングスピードも日々変動があるでしょう。測定器や使用するバットなど、さまざまな要素が計測結果に影響を与えることが予想されます。

個人的には、球場で選手のスイングスピードがスピードガンと共に表示されると、より興味深い観戦体験になると思います。

スイングスピードが速いと有利な理由

打球の距離と速さ

スイングスピードが向上すると、打球の飛距離や速さも増えます。

飛距離や速さが増すことで、ヒットや長打の確率も高まります。

たとえば、三遊間へのゴロがショートの間一髪で捕られるか、速い打球で抜けるかによって、打席の結果が変わります。

スイングスピードが速い場合、フェンスギリギリの外野フライがホームランになることもあります。

得点につながるか、単なるアウトになるかで大きな違いが生じます。

ボールを長く見ることができる

スイングスピードが速いと、投手が投げたボールを最後まで追って打ち返せることになります。

もしスイングスピードが遅い場合、投手がボールを投げた瞬間にすぐスイングを開始しなければなりません。

数秒の差があるにもかかわらず、スイングスピードが速い選手は、スイングのタイミングを遅らせても対応できます。

この僅かな時間差が、直球と変化球の判断時間や、ストライクとボールの判定時間になります。

実際、プロ野球選手でスイングスピードが速いとされる柳田悠岐選手や山田哲人選手は、四球が多いことでも知られています。

配球が読みやすくなる

スイングスピードが速い選手は、対戦相手の投手や捕手に恐怖感を与えられます。

その結果、相手の視点ではインコースへの投球が難しくなります。

なぜなら、インコースでミスると、ホームランや長打に繋がりやすいからです。

打席に入る前に、スイングスピードの速いスイングを見せつけられると、投手はインコースへの投球にためらいが生じます。

無意識にアウトコースへの投球が増えると、バッターにとって狙いやすい球が増えます。

まとめ

スイングスピードが速い場合、バッティング時にボールに強い力を与えられ、ボールが遠くまで飛びます。

ホームランとなる90メートルの飛距離を出すためには、適切にバットにボールを当てるだけでなく、少なくとも120キロのスイングスピードが必要です。

また、スイングスピードが速いと、バットを迅速にボールに合わせられるので、投手が投げるボールをより長く見ることができます。

これにより、変化球にもうまく対応でき、バッティングが向上します。